2009-11-12

  • 仕事 

ドイツの大学で学んでいた時、毎日朝早くから学校へ練習に行っていました。
7時前に駆け込んで、練習室予約をしていました。

ピアノに触れる時間がとても貴重で、時間的にも限られていた、そんな思い出があります。

ドイツでは、仕事の領域というものがとてもはっきりしていて、その任務の中での専門性に誇りや責任を強く感じるのだなと・・色々なところで見ていて感じていたのですが、
いつも練習していた校舎の、年配のお掃除のおばさんに私はよく怒られました^^;

雨の日に靴の裏をうっかり拭いていなくて、廊下に足跡がついてしまったときも「もう一度、入り口に行って靴の汚れを落としてきてっ!」と言われたり。

時間一杯までピアノを鍵盤まで丁寧に拭いてくださっていて、部屋で練習を始めるのもそれが終わってから。 

いくつかある校舎の中では古かったのですが、隅々までのモップがけで廊下も光って見えるほど、塵ひとつなかった・・記憶があります。  それが毎日、でした。

毎朝4時半から仕事を始めている、と彼女から聞いた記憶があります。

ドイツから帰る前に、何か弾いてほしいと言われて、その時勉強していたバッハとベートーヴェンを弾いた事があります。

終わったとき、彼女が涙目になっていました。
賛辞も。
確固とした・・自信を持てなかった私にとっては、本当に嬉しかったのを覚えています。

当時は先生方が哲学的な問いかけをしてくださり、そこから自分自身で考え抜くという作業をする環境が与えられていたので、今では弾けないものが弾けたのかもしれません。

現在も自問自答を繰り返し、歩きながらも何をしているのか確かめ、また戻り・・なかなか簡単には上手くいきません。



でも、ピアノを弾いていて「心」を忘れそうになった時に、ふと思い出すことです。