2009-09-25 – blog – Junko Takei , Klavierstunde

  • クリストフ・エッシェンバッハ

最近、ツェルニー作曲「30番練習曲」という曲集の中の13番変ロ長調を弾く生徒さんがいて、「子供の頃、エッシェンバッハの録音でこの曲を良く聴いたなあ・・」と、思い出しました。
私の好きな、明るくて素敵な練習曲です。

ドイツ、ハンブルグで勉強した時期がありました。

その頃、北ドイツ放送交響楽団の首席指揮者がエッシェンバッハで、機会あるごとに聴きに行きました。

彼が指揮台に上った時のオーケストラの集中力、指揮棒が振り下ろされた時の重厚な響き。

指揮台上の立ち姿の存在感は、今でもしっかりと思い出すことができます。

それぞれのオーケストラにはきっと特有の個性があると思うのですが、ハンブルグでは地の底から響いてくるような、厚みのある弦の音色に鳥肌が立つこともありました。

当時聴いたエッシェンバッハのブラームス、マーラーには「生きる」という根本的な問いに、漠然とですが答えを見たような気がします。